金継ぎ

一般的に金継ぎと言えば金粉でのお直しと思い浮かべる方が多いと思います。華やかで、素材や器を選ばず、美しいです。

金紛の細かさや形状の違いにより仕上げのイメージが変わります。大きな号数の紛で蒔き、しっかり磨いた仕上げは丈夫で存在感があり、細かな消し紛で蒔くとさりげなく、自然な佇まいです。

用途や器の色、素材、欠けや割れの場所などによって選びます。

金丸粉仕上げ



銀継ぎ・錫粉仕上げ

銀粉で蒔いて仕上げる方法です。銀粉は使用しているうちにやはり変色します。少しづつ経年効果が出て、それがまたいい風合いになるので陶器の種類やお好みにより選択されるとよいと思います。

一方、錫粉は変色せず、少しラフな感じに仕上がるので土物と言われる陶器によく合います。

銀の丸紛仕上げ

色漆

色を調合して色漆として仕上げに使うことができます。黒や弁柄の赤、ベージュなどが一般的ですが、色々な色を楽しむことができます。

どうしても出せない色は真っ白で、白漆は乾くとベージュっぽい色になります。そのため、蒔絵などで白を表現するのは卵の殻(ウズラの卵を使用します)を用いた表現方法となります。

弁柄色
弁柄色

グレーの色漆
カーキ色の色漆

共直し

元の素材感や色と合わせ、修復が目立たないようにお直しをすることもできます。修理された箇所かどこなのか見分けがつかないこともあります。

縁の4箇所の欠けを穴の開いた肌質や色を合わせて修復
欠け2箇所を炭粉でマットな質感を出して修復

補強のあるお直し

取手や蓋のなど重さを支える必要がある部分は、接着の際に補強し強度を高めます。麻布や内部に木材を入れ込むなどの手法を用います。